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【中古住宅のインスペクションと耐震診断の違い】
テーマ:インスペクションと耐震診断
概要 ① はじめに
②耐震診断の調査項目 ③インスペクションの調査項目 ④比較検討 ⑤まとめ
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地盤 と 地形 |
基 礎 |
建物形状 |
屋根葺材 |
外壁仕様 |
塀・門塀(傾き、劣化状態など) |
設備機器等(取付状態をチェックします) |
内装の仕様 |
重量物調査(重たいピアノや収納の有無) |
吹き抜け調査(吹き抜けがある場合) |
接合部等調査(柱、筋交、増築部分の接合部の状態を調査) |
床仕様調査(小屋裏、2階床、1階床の仕様を調査) |
構造上主要な軸組等の調査(柱、梁、筋交、土台の劣化、たわみなどを調査) |
劣化度調査(屋根、樋、外壁、バルコニー、内装、浴室、床下などを調査) |
まとめて言えば、地盤、建物の重さに関する情報、建物の強度に関する情報、劣化に関する情報の調査をします。
インスペクションの調査項目を以下に示します。各項目は基本的にすべて劣化状態の調査となります。
基礎 |
外壁 |
屋根葺材、軒裏 |
雨どいなど外部につけられている金物 |
バルコニー、外部階段などの外部取付部材 |
内装の状態 |
床の状態 |
天井の状態 |
階段の状態 |
開口部(サッシュなどの動作確認も含む) |
基礎 |
各天井裏 |
給水・給湯設備 |
排水設備 |
換気設備 |
火災報知器 |
こちらをまとめると、劣化に関する情報と各設備の劣化などに関する情報を調査します。
こうして見てみると、結構違うように見えますが、調査しているときの人の動きはほぼ同じです。
耐震診断の一番下の項目の劣化度調査をクローズアップしたのがインスペクションともいえます。
あえて言えば、インスペクションの場合は、サッシュの開け閉めを確認しているとか、給水や排水のチェックをしているシーンがでてくるということでしょうか。
ただ、見ているものが同じでも、チェックしているポイントが異なるので、成果物が異なります。
インスペクションの成果物は、劣化箇所を示したチェックリスト、写真、所見となりますが、
耐震診断の場合は、劣化箇所を示した写真、所見のほかに耐震状態を計算した計算書と図面が成果物となります。
(弊社の場合は、これに仮定ですが、補強した場合の補強案が参考につきます。これにより補強設計に進むか判断していただくためです。)