中古住宅のリノベーションで新たな活用を!
昭和51年に建築された家で旧耐震の木造住宅です。
今まで賃貸住宅として使用していましたが、借主が都合により出ていったため、空き家となっていました。
草津温泉の近くにあり、敷地の西側には小川が流れており、せせらぎを聞きながらの空間として、リモートワークとして活用するには需要が見込めそうでした。
そこで、改修プロジェクトを企画してみました。


建築データ
築年数:約44年
床面積;91.08㎡
構造:1階木造、2階木造
改修内容:全面改修工事(補強工事含む)
地域;群馬県
設計費+工事金額:1200万円~1600万円程度
企画のポイント
・南側の白樺の林の景観をいかしてプランニング
・敷地の西側にある小川のせせらぎをうまく取り入れたい
・空き家バンク登録も視野に入れて、最低限の耐震性は確保
・断熱性の向上も考慮
・キッチン、浴室、洗面化粧台、トイレなどの水まわりはすべて交換

上記のポイントを念頭に改修プランを企画してみました。
南の白樺林には視覚的に開放、西側の小川には聴覚的に開放
具体的な空間のイメージが持てるように、白い模型ではなく、実際に使用する材料を考慮に入れて模型を作成して検討してみました。
模型では、南側と西側の壁は説明しやすいように作成されていませんが、
南側は、開放性の高い掃き出し窓を設置します。
また西側は壁と窓により視覚的には閉じらますが、2階においては、デッキを設置し、手摺壁を高くして、視覚は遮りながらも、小川のせせらぎは楽しめるように設計しています。

内部の計画です。
視覚的、聴覚的な開放性を考慮しています。唯一、2階の東側の床が青い部屋ですが、これは当時業者の事務室のように使用されるものとして、計画しています。

全く別のコンセプトの案
実は上記の案とは別に、もう一案このプロジェクトでは作成しています。
家族が週末の趣味を楽しめるようjな場にすることを意図して設計しています。
この案のポイントは以下。
・家族で趣味を楽しめるように、室内に大きな開放的なスペースをつくる。
・耐震性能、断熱性能をともに高め、現行法以上の十分なレベルとする。
・一階の開放的な場は、土間空間として室内でも様々な趣味を展開できるようにしておく。
以上の考えを踏まえて、以下のように模型を作成してみました。

1階の土間と吹き抜けの空間は、自転車いじりでも、ボルタリングなどでも対応可能になります。

この案は、あくまで週末に家族で利用というコンセプトで作成したため、そもそもコンセプトが変わってしまったため、ボツになっています。
しかし、今後の住まいの在り方として、広がっていく活用の仕方ではないかと思っています。