【ブロック塀に潜む敵を見抜け!!!】
はじめに
ブロック塀による被害については、1962年の宮城県北部地震が最初であるといわれています。それから60年あまりが経過していますが、いまだに安全なブロック塀というのが普及しているとはとうてい言い切れません。
過去の地震により被害を受けたブロック塀は、当時の法律的な基準を満たしていないものばかりです。
要因として
・ブロック塀に関する法律は1971年に制定されて以来、改正もされているが、過去に設計監理、役所の検査がほとんど行われておらず、ずさんな工事も多かったこと。
・建築工事完了後に追加工事ような形で、造られた場合もあること。
・既存の法律に適合していないブロック塀を残したまま、建て替えることもあったこと(最近はかなり厳格になりほとんどないです)
・個人的な所有物であることや、お隣との共有であることもあり、お金の問題などで是正工事などが難しいこと。
以上の理由から、なかなか危険なブロック塀が少なからず身の回りにあるわけです。
こうなると自己防衛策をとるのが一番だと思います。とくに子供達には自分自身で危険を見分けるようにしたいものです。
そのような思いで、過去に漫画やら動画を作成してきましたが、まだまだ分かりにくい点が多く改良していきたいと思っています。
ブロック塀の危険性について
一般的に危険性のあるブロック塀の重さは、高さ1.2メートル、長さ1メートルで約240kg程度です。
だいたい大人で4人分程度の重さです。
これが、地震の時には、ブロック塀が倒れることで、塀が頭上から落ちてくるようになるので、塀の安全性を高める必要性があります。
歩道や通学路は、道路のはじにあり、日々の通学の中で、子供たちはブロック塀と隣り合わせの状況です。
ブロック塀の規準について
建築基準法施行令第62条の8および国土交通省から出されているブロック塀の点検のチェックポイントを参考に書き出してみました。
①塀の高さ:
塀の高さは2.2メートル以下とします。
②塀の厚さ
塀の厚さは、10センチ以上
ただし、2メートル~2.2メートルの高さのものは、15センチ以上
③控え壁
壁の高さが1.2メートルを超える場合は、9mm以上の鉄筋が入った控え壁を3.4メートルごとに設置。控え壁の長さは、高さの1/5以上とする。
④基礎
基礎は、コンクリートの基礎を設置する。
塀の高さが1.2メートルを超える場合は、基礎の高さは、35センチ以上として、
根入れ深さ(基礎が土に潜っている深さ)を30センチ以上とする。
⑤鉄筋
9mm以上の鉄筋が縦横とも80センチ間隔で配筋されていること。
さらに縦筋は、壁の一番上の鉄筋および基礎の一番下の鉄筋にカギ掛けされていること。
横筋は、縦筋にカギ掛けされていること。
⑥健全性
塀に傾きやひび割れがないこと。
「道路から見て、わかるのは①塀の高さと⑥傾き、ひび割れだから、まずは、これで身の回りにある危険な壁を見分けてみよう!」
参考漫画
ブロック塀の改修は個人の財産の問題でもあり、なかなか進まないのが現状でしょうか。
そうなると自分自身で身を守るのが、まずは一番です。
とはいえ、犠牲となりやすい子供には、なかなかその知識は身に付きにくいものです。
せめて危機意識だけは持ってもらいたいものです。「危ないのかなぁ・・・」という意識だけでも。
そこで・・・子供向けに漫画を作成してみました。
試行錯誤しながら作成したもので、不足な点たくさんありますが・・・(汗)