竹富島
沖縄県の竹富島は、年間40万人以上の観光客が訪れる場所です。
ここの島の魅力はなんと言っても、ここで今現在、生活が実際に営まれていること。
過去の歴史的な民家を集めたテーマパークも確かに魅力的ですが、そこには生きた「生活」はありません。
竹富島に来れば実際に住まいとして使用されている昔ながらの民家やまちなみを見ることができるのです。
島に暮らす人々の会話、波の音、風のにおい、太陽の光・・・すべてが生き生きと訪れるものに竹島の恵みを分け与えてくれるようです。
しかし、観光事業に力を入れるためもあり、昔ながらの民家を保つために建築物にかかる規制も激しいものがある一方で、人々が住む以上、最低限の現代に普及する機器は使用しなければなりません。
それゆえ、電柱があったり、テレビアンテナがあったりと必要なものは景観を崩さないように慎重に設置されています。
また、建築技術基準が向上するに伴い、建物本体の骨組も本来ならば手を入れて向上させていくべきものです。
この直後、台風15号が訪れて風速60m以上の突風が吹き荒れましたが、そのたびに修理保全して使用して次の世代にまちを受け継いでゆく人々の苦労に依存しているが現状です。
スクラップ&ビルドの現在の日本の街のあり方と対象的なストック型の街の究極な事例とも言えますが、これからの街のあり方のヒントがあるように思えます。
*画像をクリックすると原寸で表示します。