耐震補強・改修・増築・リノベーション・中古住宅・空き家・平屋・用途変更 アパート 一内山建築設計室 一級建築士事務所|東京都 東大和市 立川市 武蔵村山市 日野市 国分寺市 昭島市 国立市 小平市 大田区

 

 
 
 
 
 

施術院の改修工事について

施術院の開業に当たり保険所の審査が必要となりますので設計にあたり、保健所と打ち合わせの上、設計を進めていきました。
保健所の設計にも一定の基準はありますので、きちんとポイントを押さえていくことが大切です。

関連記事:施術院を開きたい! も参考にしてください。

ベースとなる建築物は、木造2階建てで、もともと1階は店舗、2階は住居として利用されていたものでした。
旧耐震基準の建築物で、1階が店舗でしたので道路に面して間口を大きくあける都合上、1階の壁の量が少なくなり、耐震強度が低めになってしまっていました。店舗型の建築ではよくあることですが、改修前と改修後のプランニングをにらみながらオーナー様とお打合せして,
どこに壁を増設するかがカギとなりました。

建築データ
築年数:約40年(改修前は1階が美容院、2階が住居)
床面積;58.82㎡
構造:1階木造、2階木造
改修内容:主に1階を中心に改修
地域;東京都東大和市
耐震診断費:13万円、設計費:10万円、工事監理費:10万円、工事金額:180万円 

 

ご要望と企画

・1階を施術院として改修したいので1階を中心に改修。
・耐震上の補強をしたい。
・仕上げ工事については、DIYにて実施したい。

                                                            
         
       このようなご要望をいただき、改修&補強プランをご提案いたしました。 

施術所開所にあたって


・まず保健所と事前相談をプランをもとに行います。
そこでこちらの疑問に思ったこと、不明点、注意事項などを確認しました。
とくに施術室が6.6㎡以上、待合室が3.3㎡以上とあるのですが、施術室と待合室の間仕切りがどのような形状のものが必要であるのか確認しました。排煙上や換気上必要であれば、ガラリを設置してもOKでしたので、今回は空調の必要上、間仕切り壁の一部にガラリを設置して、施術室のエアコンの風を待合室に送れるようにしています。

・事前相談をすると工事をしてもOKとなり、施術室が完成した後に開設届を出します。
すると現地調査に保健所の職員の方がきてくれて、チェックをしてくれます。
無事クリアーすれば、晴れて開業です!
(この事前相談→即工事OKがこちらとしては、一番ヒヤヒヤでした。もし保健所のチェックで何か言われたらと・・・)

改修計画


改修計画においては、下の図の1階の店舗部分の左右方向の強度がとりわけ弱かったので、赤い丸で囲んだ耐力壁を新たに設置したのですが、いかにして新たに生まれた「邪魔な壁」を生かすか・・・がカギでした。
お施主様とご相談した結果、下図の上側が入口になっており、それぞれの面積を調整すれば、待合室と施術室とを隔てる壁として使用することができるので、
耐力壁プラス間仕切壁として使用することにしました。



■模型による検討中の写真です。
色をつけた模型により、イメージしやすいようにして、内部の状況を確認しています。



■待合室と施術室の間仕切壁に設置するガラリを段ボールで実際の大きさで製作して確認しました。
割とデカいです。



 ■新たに設置する壁の基礎工事
耐力壁とするには必ず基礎が必要となるので、そのあたりが通常の間仕切壁とは違うところです。




■外部から雨水の侵入により、柱の下部が白蟻がたかってしまい劣化していましたので、梁を持ち上げて、劣化箇所を取り除き、新たに部材を設置しました。(外壁に刺さっている竪樋を支える雨樋金物を伝って雨が内部に入り込んでいました)、




■既存の壁も耐力を増加
新たに設置する壁のみならず、既にある壁についても補強を施しています。





下地工事の完成
ひとまずDIYによる仕上げができる段階まできました。
下地の状態を確認して、ここからは、お施主様の工事となります。



 

DIYについて


DIY
施主様が
行う工事では、仕上げをDIYにて行うことが多いです。
注意点としては、
・仕上げがうまく決まるかは、下地で80%決まってしまうともいわれるので、下地工事をきちんと実施してもらうことが必要。
・工事会社との責任の範囲を明確にしておく必要があります。そのあたりのジャッジを設計監理としておこなうようにしました。

今回は、施術院の仕上げ工事を全面的にお施主様が実施しています。築年数が経過していると建物のゆがみから下地に不陸がでてしまって、仕上げの際にパテ処理が必要になることが良くあるのですが、そのパテ処理を最低限になるよう、下地を施工するようにしています。
また、DIYの段階における技術的なアドバイスも設計監理のひとつとして今回は行わせていただきました。

費用について

調査から設計そして工事完了までにかかったおおよその費用は以下です。

◆耐震診断 13万円(うち東大和市の補助金が5万円得ることができたので、実質8万円)
◆設計費;100,000円◆工事監理費:100,000円
◆工事総額:1,800,000円
・仮設工事:140,000円
・解体工事:170,000円
・基礎工事:500,000円
・建材費:390,000円
・建築工事:300,000円
・電気工事:65,000円
・設備工事:75,000円
・クロス工事:60,000円(一部の仕上げについては職人さんが実施しました)
・現場諸経費:100,000円

※上記の工事金額に30万円の東大和市の耐震改修補助金を得ることができました。
 

スケジュール


◆耐震診断 5月中旬
◆設計期間:5月下旬~6月下旬
◆工事見積もり:7月上旬~8月上旬(見積もり調整含む)
◆工事期間:9月上旬~10月上旬

お引き渡し後・・・

保健所の検査も無事クリアーして、内装工事も完了すると、飾りつけもお客様自ら実施して、素敵なお店に仕上がりました。
リラクゼーションのためのマッサージというより、体の痛み、疲労の原因となる体のゆがみを直し、根本的な解決を図るという手法は広くニーズがあると思われます

お店の雰囲気もおしゃれになっていて、今後の発展がとても楽しみです。



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指圧マッサージ治療院 清風名月

 

 
 
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